さとっちゃん菜園です。
春植え作物の種まき・サトイモの芽出しを行うための加温保温できる温室を自作します。
もくじ
春先は加温や保温が必要
さとっちゃん菜園では春植え作物の準備を始めます。
埼玉県で発芽に必要な最低温度に達しない3月頃に、ミニカボチャやズッキーニを発芽させるには寒すぎます。
サトイモの植え付けにも温度が低すぎです。
4月以前に種まきや芽出しするならば加温・保温は必須です。
そこで、温室を用意して、マットヒーターとパネルヒーターで加温・保温し発芽させます。
温室で加温保温するメリットとは?
3月半ばに加温・保温を開始すると約30日後の4月半ばに植え付けができるので、直まきよりも、1~1.5か月は早くすることができます。
これによって、栽培や育成の期間を長くすることができます。
その結果、例えば(ミニ)カボチャならば、収穫個数・大きさ・量を増やす事ができます。
サトイモならば、1~1.5か月も長く栽培できる分、収穫量の増大が期待できますよ。
種まき・芽出し 加温と保温の資材
加温・保温の温室を作るための資材を準備しましょう。
準備するものは、以下の資材です。
- マルハチ産業 ビニール温室 グリーンキーパー ドーム型ロング
市販のビニール温室を使用します - 昭和精機工業 パネルヒータと温度調節器 SPZ-200
保温するには必須です - デュポン スタイロフォーム 断熱材
温室の底面に敷いて断熱します - マットヒーター 長方形
今回は長方形のヒーターを使用します - マットヒーター 正方形
今回は使用しません - デジタル温度コントローラ
マットヒーターとセットで使用します - 最高最低デジタル室内外温度計 ドリテック O-209BL
有ると便利です
以下、順を追って説明します。
ビニール温室組み立て
ここでは、マルハチ産業の『グリーンキーパー ドーム型ロング』を使用します。
説明書の通りに組み立てます。フレームは10分位で組み上がります。
概略寸法は、幅110cm、奥行き50cm、中央部分の高さ70cmです。
付属のビニールカバーを被せて完成です。軽くて持ち運びが容易です。
前面がファスナーで開閉できます。
ビニール温室に断熱材を取付
ビニール温室の底面には棚板は無いので、断熱材を底面に敷きます。
断熱材に使用するスタイロフォームIBが汚れないようにビニール袋を被せています。
スタイロフォームIBはホームセンターで購入できます。
スタイロフォームIBはカッターナイフで容易に切断できるので、内部にピッタリ収まる寸法に切り出せます。
ビニール温室にマットヒーター設置
マットヒーターの準備
購入したマットヒーターは丸まって梱包されています。
しばらく通電すると暖かくなって、容易に広げられます。
消費電力を確認してみましょう。電力計で測定すると16.6~17.0Wになるので、製品仕様通りですね。
マットヒーター設置
マットヒーターが濡れたり汚れたりするのを防止するためにビニール袋を被せて、温室内に設置します。マットヒーターの上に種まきポットを並べるためのカゴを置きます。
マットヒーターを2枚設置して、カゴを2つ置きます。
カゴが大きいので、マットヒーターに接する部分は、縦6ポット x 横3ポット x 2カゴになります。
実際に種まきポットを置いてみると、こうなります。
ひとまず、適当に置いたので、マットヒーターが無い部分にも種まきポットがあります。
温度調節 温度コントローラー
マットヒーターを通電したままにすると、日中の日差しで土壌温度が上がりすぎるので、デジタル温度コントローラーにマットヒーターを接続します。
設定温度を下回るとヒーターON、上回るとヒーターOFFにできます。
写真では表示がうまく撮れていませんが、左側が最低温度設定、中央が現在温度、右側が最高温度設定です。ここでは、最低温度27℃、最高温度30℃に設定します。
現在温度を測定するセンサー部分です。これを種まきポットに刺して現在温度を測定します。
センサーが金属なので腐食防止のためにラップしています。
以前にそのまま刺していたらセンサーが水分で破損して、このコントローラーを1台ダメにしたので、保護は必須です。
温室内を保温するパネルヒーター
マットヒーターのみでは、温室内を温めるほどのパワーは無いです。夜間や早朝には温室内は外気温度と同様まで低下します。種まきポットの熱も奪わてしまい全体の温度が低下します。
よって、パネルヒーターも追加して保温しましょう。
これは、昭和精機工業 パネルヒータと温度調節器がセットになった SPZ-200です。
ここでは200Wタイプを選択しています。 11枚分のマットヒーターのパワーと同等なので、かなりの威力です。
パネルヒーターは温室の端に置きます。隅っこや端に置くのがポイントです。
温度調節器はパネルヒーターを置いた反対側の上部にぶら下げます。
パネルヒーターと温度調節器は、このように熱の対流(循環)を考慮した設置が重要です。
ダイヤルで温度設定できます。
パネルヒーターと温度調節器は、熱の対流(循環)を考慮した設置が重要です。
パネルヒーターは端に置き、反対側の上部に温度調節器を取り付けます。
機材が濡れない対策
屋外に設置するので雨対策しておきましょう。
温度コントローラーなどをビニール袋に入れておきます。
室内外温度計で、外気温と温室温度が測定できるようにしておくと便利です。
直射日光防止のために、これらの機材の上にはシートなどを被せましょう。
加温保温の温室が完成
断熱材・マットヒーター・パネルヒーターの設置を終えて、準備できました。
種まきポットを並べています。温室の温度が日差しで上がり過ぎる時には、前面を開けましょう。
日差しの強さによっては、全面を開けましょう。
以上で、加温・保温できる温室の完成です。
動作確認
加温・保温できる温室の動作確認をします。
通電して、1日が経過した状態での実測です。
外気温は9.8℃ですが、温室内の雰囲気温度は25.6℃になっています。
種まきポットの土壌温度は26.2℃あります。
土壌温度下限設定は26℃、上限設定は30℃です。
カボチャやズッキーニなどの夏野菜の種の発芽をさせるには十分な温度です。
これで、種まきする準備完了です。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。